写真①こんにちは、陶芸家の今井です。最近暖かくなってきて庭のいろいろな植物から新芽が出てきました。もう春ですね。今回は最近の制作についてお話させていただきます。

蟹をマトリョーシカのように少しずつ大きさを変えて作ってみました。蟹の大きさはまず甲羅の横幅を1cmずつ変えていきます。まず5番目の大きさを作りました。

写真①

これでも普段作っている蟹の半分ぐらいの大きさです。そこそこ小さいけれども普段作る時と変わらない制作方法です。ここから1cmずつ小さくしていきます。

写真②写真②

五番目の大きさから2cm小さくなると作り方を変えないと作ることができません。イッチンで描くように形を作っていきます。そして1番目のサイズは針の先に泥漿をつけて形を作りました。もう少し小さいものも制作しましたが、もうディテールを作ることが難しく展覧会にお出しできるクオリティーではないので自分用のブローチにしようと思います。

ここから今までとは反対に1cmずつ大きくしていきます。6番目か7番目が一番作りやすい大きさかもしれません。だんだん大きくなってくると作品の重量が増してきて今度は重力が敵になってきます。蟹を作るとき一番難しいとことは胴体と爪のある脚をつけるところで蟹の失敗はほとんどこの部分に起こります。他の脚と比べて大きいので爪の中を空洞にしたとしてもどうしても重くなり、しかも脚の根元が細いので強度が下がります。乾燥段階での切れもありますし窯の中で高温になり重力に負けてもげてしまうことも多いです。細心の注意を払いながら制作を進めました。

写真③写真③

素焼きと釉がけをして蟹をひっくり返した状態でカンタル線という耐火度のある針金で支えて本焼きをします。

写真④写真④

そして上絵付をして800度で焼きます。焼く前は焼けた後の色を想像しながら絵付けをするので一回ではイメージのようにはなりませんし色の深みも足りません。


写真⑤

ここから絵付けと焼きを5回繰り返してようやく作品が出来上がりました。

写真⑤こちらの作品は5月の個展に出品いたしますので楽しみにしておいてください。

今井完眞

*今井完眞の作品は http://www.mizenka.com/jp/artist/Sadamasa-Imai でご高覧いただけます。

*Sadamasa Imai’s artworks can be seen at http://www.mizenka.com/artist/Sadamasa-Imai